投稿者:さなえ 投稿日:2005/02/11(Fri) 02:46
アダム・クーパーの「危険な関係」を青山劇場で見た。
フランスの作家・ラクロの同名小説をいかにダンスで伝えるか。
話の軸を絞って、肉体表現で見せるというやり方はよくわかるし、
意図としては素晴らしいし、振付もエッチで好みだし・・・だけど、最終的に満足できる舞台になっていたか、といわれると、考えてしまう。
どことなく、すべてが中途半端のような気がしてしまって。
ロイヤルバレエ出身者だけに、もちろんクラシックバレエの振付の残存も。
かと思えば、ラストシーンはまるで前衛劇・・・
ところどころで、驚くような肉体表現がある一方で、
「拠って立つところが希薄」な舞台とでもいうのだろうか、そんな感じが残る。
考えてみれば、クラシックバレエや歌舞伎などは、それだけできちんとあるジャンルの
中におさまっているから、楽なのかもしれない。
自ら振付や演出、主演までするクーパーの才能は確かにすごい。
いわばジャンルを超えた表現の世界。
あとは好みの問題なのかもしれないなあ・・・と考えさせられた。