人間がいちばんつらいのは、精神的に宙ぶらりんな状態に置かれたときだという。
恋愛でいえば、「私はあなたの何なの?」という状態だろうか。
でも、「関係性」に名前をつけて位置づけることに、何か意味があるのかなあ、と
最近、思うようになってきた。
「恋人だよ」と言われれば、それですべて納得なのか。
友だちだよ、と言われればそれでいいのか。
むしろ、位置づけられない関係、というのがあってもいいのかもしれない、と。
曖昧な、だけど、その人としか作れない関係。
それができたら、男女とか友だちとか恋人とか、
すべて越えた、個と個のつながりが完成するのかもしれない。
もしそこに信頼を置くことができたら、それはすごくいい関係なのかもしれない。
「かもしれない」でしか語れないのは、
そういう関係を、いまだ実際に見たことがないから。
だけど、規定してしまえばしまうほど、関係はありきたりのものに
落ちていく可能性を否定はできない。
枠の中で語れない関係を作っていけたら、
それはそれでとっても素敵なのではないか・・・。
なーんていうことを考えたりもする。
ある意味で、とても深くて強い愛情がないと、
そういう関係は構築できないと思うけれど。