歌舞伎座夜の部。
「盟三五大切」、鶴屋南北の名作である。
おもしろかった、おもしろかったんだけど、どこかに?が残る。
おどろおどろしい話、残酷美、南北独特のシニカルさなどが
とてもうまく表現されているのだけど、「虚無」と
「頽廃」に欠ける・・・望みが高すぎるんだろうか。
それにしても、相変わらず仁左衛門のすばらしいこと!!
この人、今は何をやっても、大輪の花という感じ。
これまでの勉強と人生経験がすべて実を結んでいる。
小三治一門会へ。
小三治師匠は、「馬の田楽」
何たって、この人のマクラはおもしろい。
最近、かなりはちゃめちゃになっているのが、
私自身、生では聞いたことがないのだけれど、
ひょっとしたら志ん生という人はこんな感じだったのでは、と
思わせるほどのおかしさがある。
お茶をじいっと見つめるしぐさひとつもまたおかしい。
噺のほうも、もちろん文句なし。
帰ってきてから、アマゾンで落語関係の本をやたら注文してしまった。