男も女も、恋するとせつない。(掲示板の男性の投稿も含めて)
個人的には、相手の状況もすべてひっくるめて受け入れることが「愛」だ
というのが、私の認識なのだけれど、
もちろん、現状を打破していくのも「愛」だとも思う。
形はいろいろだが、ふたりの気持ちがどこまで一致して、
ふたりプラスαの力が出せるかが問題なのかもしれない。
昔見た、「蒲田行進曲」をふいに思い出した。
映画のほうだ。風間杜夫、平田満、松坂慶子が出ていた映画。
銀ちゃん(風間杜夫)のオンナだった小春(松坂慶子)を、
銀ちゃんはヤス(平田満)に押しつけてしまう。
ヤスは小春を本気で好きになるが、小春の気持ちはまだ銀ちゃんにある。
ある日、新撰組の映画を撮ることが決まり、階段落ちをするヤスは
いらだちも手伝って、小春に不当に当たり散らしたあと、
泣きながら、自分の胸を指さして言うのだ。
「オマエのことが好きになればなるほどね、せつないんだよね、ここが」と。
好きになればなるほど、苦しい、せつない・・・。
だからといって、その人と一緒になれば、すべてが解決されて、
一生、バラ色の生活が送れるのかというと、そうとも言い切れない。
そこがまたせつない。
人間の気持ちは変わる。変わらないかもしれないけど、変わるかもしれない。
つまり、先のことは誰にもわからない・・・。
今のこの瞬間は、風のように過去になっていく。
しかし、決断しなければいけないときはある。
迷っているだけでは現状は打破できない。
打破しなくていい現状もあるだろうけれど。
そうやって考えていくと、自分にとって、いちばんいい状態というものさえ
見えなくなっていく。
生きていくこと、好きになること。それ自体が大変なことだとつくづく思う。