No.197の記事

混乱、混沌、昏倒?

ちょっと韻を踏んで遊んでみただけだが、
どうもこのところ、頭が混乱している。
頭が混乱、気持ちは混沌、といったところか。
自分がまっとうなのかどうか、判断がつかない。
感情の浮き沈みが極端に激しい。
あることが、些細なことなのかどうか、わからなくなる。
だけどそれは他人が判断することじゃない、とも思う。
「何か」に固執すると、たいていこういうことになる。

本が出て、取材なども受けたりしているのだが、
そういうことがあればあるほど、実はもともとあってないような自信が
急速に喪失されていくのがわかる。
その自信は「書き手としての自信」ではなく、もっと自分自身に根ざしたもの。
書いたものは、そのまま「自分」なのだから、
書店でもネットでも、「書いたときの自分」が全裸でさらされているような気になる。
さらに自分のしていることに意味が感じられない、
生活に現実感がもてない、人が信じられない、という
ある種の精神的危機にさらされる。

最初に本を出してから9年目になる。10数冊の本を書いた。
書けば書くほど、本が出る前後の精神状態は錯乱していく、ような気がする。
最初は出せてうれしい〜というだけだったのだが、
今は出すたびに恐怖感が募る。
自分を守るものがない、と思う。
書けば書くほど、自分を守る術も失われていく。
だからもっと書かなければ、と思う。
現実生活と自分の精神状態が乖離していくようだ。

しかし、ちなみにこれを見て「大丈夫かいな」と不安になった
編集者の方へのエクスキューズもしておかなければ。大丈夫です。