午後から(私が活動しはじめるのはだいたい午後)某男性誌から取材を受け、
場所を移動して原稿の打ち合わせを1本。
さらに某週刊誌の取材を受ける。
そのライターさんと麻雀の話で盛り上がってしまった。
たまたま彼も明治大学出身。
明治大学出身のマスコミ関係者って、けっこう多い。
夜はオペラシティで、鮫島有美子さんの「夕鶴」を拝聴。
鮫島さんは私の憧れの女性。
実は去年、とある取材で数日間、ご一緒したことがある。
その前にも何度か取材で面識があったのだが、本当に素敵な女性だ。
最初にお会いしたときから、そう感じていた。
てきぱきしていて明るくて、それでいてどこかふわりとしていて・・・
言うべきことはきちんと言うのだけど、言い方が論理的だから、
誰もが納得してしまう。
今回の「夕鶴」は、オペラと演奏会形式の中間、という感じ。
ハードなスケジュールで全国を回ってきたにもかかわらず、声がちっとも荒れてない。
姿も動きも、頭のてっぺんからつま先までぴんと神経が張りつめている。
このオペラは何度か見ているが、再演のたびに洗練され、
なおかつ鮫島さんの表現力は豊かに深くなっている。
歌手にとっても、公演を重ねていくということは、役がどんどん自分と近づいて
いくことになるのだろうか。
「哀れなつう」「かわいそうなつう」ではなく、強さももったつうになっている。
木下順二さんの芝居では山本安英さんの「つう」が印象に残っている。
芝居のほうのつうは、とても哀れでかわいそうだった。
若いころに見たせいもあるのかもしれないが。
同じオペラを見続けていくと、観る側もトシをとっていくから、
どんどん感想が変わっていくのかもしれない。
小説にしろ芝居にしろオペラにしろ、だからこそ芸術は「飽き」とは無縁なのだろう。
本当はこのオペラのあと、さらに学生時代の友人と飲みに行く予定だったが、
さすがに仕事がつまってしまい、断って帰宅。
ところが帰宅してからが、なかなか仕事がはかどらない。
この悪癖をなんとかしなくては・・・。