No.97の記事

少し涼しいとラク

昨日今日、と少しだけ涼しくてラクだ。
このくらいの気候ならいいのになあ、と思う。

先週から今週にかけては、小三治独演会、ロイヤルバレエ「シンデレラ」
鈴本での菊之丞さんとまたも舞台三昧。
小三治さんは、「百川」をたっぷりと披露。
自分でも、これほど「情景が見えていたのは珍しい」というくらいで、
確かに聞いている私たちにも、場の情景がはっきり見えた。
すごいなあ・・・究極の一人語りなのに、確かにあそこには
たくさんの登場人物がいて、みんながそれぞれに動いていた。
中入り後は、長ーい枕をやっていた。
もひとつ古典を聞きたいところだったが、おそらく「百川」で
あの日は次の噺をやる気が失せたのかもしれない。

ロイヤルバレエ「シンデレラ」もおもしろかった。
コミカルな踊り、プロコフィエフの軽妙な音楽。
12時になって、シンデレラが帰らなくてはいけない、と焦って、
おろおろするシーンで不覚にも目頭が熱くなる。
楽しい時間は必ず終わる、永遠はない、とふと感じたりして。
しかし、あのカンパニー、さすがに層が厚い。

鈴本の菊之丞さんは「幾代餅」。時間の関係か、ちょっとはしょっていたようだが、
幾代の気持ちが伝わってきて、うるうる。
どうも舞台を見ては、うるうるするのが最近の常。
涙腺が弱くなったと見るべきか、感性が衰えていないと喜ぶべきか。